京都とデンマークとイギリス、そしてコルク栓

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おはようございます。
上のお写真はお客様のもももままさまからいただいたもの。
なにやら理科実験室のようですが・・・・
さて、何のお写真でしょうか。

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夏の終わりにFukuyaさんで素敵なスパイスジャーを買いました。チボリ。
キャプションには
「イギリス、Portmeirion Pottery製の1960年代のスパイスジャーです。元々はコルク栓が付いていたのですが、こちらは失われています。デザインはSusan Williams-Ellisによるもので、彼女がデンマークのチボリ公園を訪れたときの印象をもとにデザインしたと言われています。」
と書かれていました。
私はSusan Williams-Ellisが誰であるかもわからないのですが、この小さなスパイスジャーがとても気に入りました。
コルク栓が失われているならペン立か、花瓶にして使いたいと思ったのです。
届いたチボリは思った通りセンスのいいものでしたが、スパイスジャー以外はペン立にも花瓶にも向かないことに気が付きました。
これはどうしてもコルク栓を見つけなければなりません。
そこで思い出したのが京都の三条通に昔からあるちょっと不思議なお店です。お年寄りのご夫婦が店番をしておられて、売っておられるものが理科の実験道具類。試験管や試験管立て、ガラス管、ビーカー、広口ビンなどなど。試験管を洗うためのブラシが店先にぶら下がっています。

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以前、Bodumのガラスポットの注ぎ口を洗うのに丁度よいこのブラシを買いました。一緒に卓上のお酢入れ用にカンガルーの頭にも見える可愛い蓋の茶色の薬品入れを買いました。
お勘定をしてもらいながら、薬品入れの横の棚の箱の中にさまざまな大きさのコルク栓があるのを見て、「へぇ~。」と思っていたのでした。
そうだ、あそこに行こう!
チボリをバッグに入れて京都三条へ。

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お店にはおじいさんがおられました。(たぶん店主)
「これに合うコルク栓ありますか?」
「ちょっと見てみよか?どれ。・・・・これ洒落たもんやな。柄がええな。」
「ユーズドのものなんで手に入れたときには栓がなくて・・・」
「どこで手に入れたん?骨董市?」
「ネットで。」
「イギリスのもんやな。色も洒落とる。」
「チボリって名前が付いていて北欧アンティークの店に出てました。」
「いくらやった?」
「3000円くらい。」
「ええ買いもんや。」
楽しくおしゃべりしながらいろんなコルクを試してくれたのですが、大き過ぎたり小さ過ぎたり。
「圧縮コルクでもええか?これはどうや。」と出していただいたのがぴったり収まりました。
厚さが3cmあり、栓の開け閉めがとても楽です。
おじいさんは栓をしたチボリを丁寧に包んでくださって、近くで大きな骨董市が出ることも教えてくださいました。
160円払いました。
帰りにお店を改めて見わたすとなんと秤屋さんでした。
お店の右の棚が理科の実験道具類。左側が大きなハカリ類。中央は不思議な生活雑貨のようなものなどが小さなスケールと共にコマゴマと。

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そして見えにくいキャッチコピーが控えめにお店の自己主張をしていました。
 「目から鱗のようなものが落ち
 The scale fall from one’s eyes!
 新しいはかりで新発見!Scale」

京都のお店は奥が深い。
スパイスジャー「チボリ」には只今梅塩が入って卓上でお酢の入った薬品入れと並んでおります。
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このお店、ショーケースといい、棚といい、置いてあるものといい、本当にいい味が出ていますねー!近くなら行ってみたいのですが、さすがに京都は遠い・・・。
ところで、英語でも「目から鱗が落ちる」というとは知りませんでした!そこで、調べてみると、そもそも日本のことわざでは無いらしいです。元々は聖書のエピソードから出来た言い回しが日本に来て、すっかり定着したらしい。勉強になりました。
それにしてもこれは、Scale(鱗)とScale(秤)をかけた上に意味もちゃんと通る、素晴らしい駄洒落コピー!誰が思いついたのか気になるところですね。
ミタ.

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京都とデンマークとイギリス、そしてコルク栓」への5件のフィードバック

  1. ご無沙汰のコメントです☆
    (いや、コメントせずとも毎日見てたんですよ。ホント。)
    素敵なエピソードですねー。
    やっぱりモノを愛して売ると
    モノを愛する人があつまり
    こういういい話が聞けるんですねー。
    (^ ^)

  2. たま湯さま
    フクヤさんでの買い物は不思議にいろいろなエピソードに繋がっていきます。モノの中で時間が生きていると感じますね。
    ミタさま
    私はこの駄洒落コピーの出処はたぶんあの店主らしきおじいさんだと踏んでいます。

  3. >>たま湯さま
    ご無沙汰しています♪
    なんだかいいお話ですよねー。
    我が家の周りでは、だんだんこいった古いお店が無くなっていて・・・とっても寂しいですね。
    >>もももままさま
    おじいさんの方こそ、なかなか洒落ていますねー。二重の意味で。

  4. (今日も好みの物が売れてしまっていて傷心の)Eu より:

    このスパイスジャーは見覚えがあります!見た瞬間欲しい!と思いましたが、すでにsold out でした。でも、こうしてコルク栓までさがしてもらえて、このスパイスジャーは幸せ物だなーと思いました。これからもきっとずっと大事にしてもらえるんでしょうねえ。そして右側のグリーンがサツマイモと気づいて笑ってしまいました。この三者、不思議とバランスがいいですよねえ。

  5. >>Euさま
    ええ、そうなんですよ。このジャーと、ガラス瓶と、カステヘルミのカップが並んでいるところが、理科実験室に見えて仕方が有りません・・・。
    お探しのもの、次回こそGETしてくださいね!何でも、念を送るといいらしいですよ~。

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