6月北欧ひとり旅(7)4日目のスウェーデンナショナルデー後半

ハーガ公園を出て、再びバスで街の中心部へ移動しました。(実は公演を見終えた人たちが一斉に帰るため、バスが混雑して想像以上に時間がかかってしまいました。)この日の夕食は、エステルマルムのサールハール(saluhall/市場)で食べようと決めていました。バスでOdenplan駅に到着し、そこから地下鉄を乗り継いでÖstermalmstorg駅へ。駅を出ると、すぐ目の前にサールハールの建物が見えてきます。

食べたいのは、北欧らしいボリューミーなスープ。10年ほど前までは、美味しいスープランチをリーズナブルに提供しているお店がいくつもあったのですが、何年か前の改装以降、手軽に利用できるレストランが減ってしまったように感じます。

2023年にしずく堂さんとオルソン恵子さんと訪れたときも、選択肢はかなり限られていて、ようやく見つけた一軒でサーモンスープをいただきました。

日本円にして3000円ほどと高めでしたが、とても美味しかったので「今回もここで」と思っていたのに……黒板にスープメニューは書かれていません(今思えばランチタイムのみ、または中に入ればメニューにあったのかもしれません…)。仕方なく一軒一軒見て回りましたが、どこもワインと料理をゆったり楽しむ雰囲気で、私の思い描いていた「気軽な食事」とは少し違い、サールハールで食べるのは断念しました。

その後、2か月ほどして夫がサールハールを訪れた際に「シュリンプスープが美味しかった」と話してくれたのですが、聞けばそれはデンマークのスモーブローのお店だったそうです。スモーブローを食べようと入ったら、中に置かれていたメニューにスープのセットがあったとか(これは夫が撮った写真です)。

実はその店の前も通っていて、スタッフの方がエビ柄のシャツを着ていたのが面白くて写真まで撮ったのですが(これはその日に私が撮った写真です)、そのときは「デンマーク料理は違うかな」と入らなかったお店でした。まさかスープのセットがあったとは!とても悔しいので、次に行くときには必ずここで食べようと誓いました。

結局その時は、落胆しながら「どこか適当なカフェで食べよう」と外に出たのですが、祝日ということもあり、17時を過ぎるとどこのカフェも閉店しているか、閉店間際で、サンドイッチなども残っていません。そんなとき、通りかかったお店に「抹茶バー」の文字を見つけて入ってみました。

ところがここも食事系はすでに終了していて、残っていたのは数種類のケーキのみ。その中に「ナショナルデーケーキ(Nationaldagsbakelse)」なるものがあったのですが、見るからに重めで、その時の気分ではなくパスしてしまいました。今思えば、この日ならではのお菓子だったのだから、食べておけばよかったなと後悔しています。

今回、初めてのひとり旅で、自分の思い付きで気兼ねなく行動できるのは良かったのですが、誰かと一緒なら「どうする?」「食べてみようか?」「じゃあシェアしようか?」なんて会話があっただろうなと思うと、少し寂しくなる場面もありました。

さて、お腹が空いてくると、どうしてもがっつりしたものが食べたくなるものです。その時思い出したのが、2018年に現地在住の日本の方に連れて行ってもらったガムラスタンのラーメン店。スウェーデン人が作っているのですが、日本のラーメンをとてもよく研究していて、遜色ないほど美味しかったのです。

ただ、ガムラスタンに戻るのは面倒。そこで近くを探してみると「カピバララーメン」という店を発見しました。最近はヨーロッパでも日本風ラーメンがブームで、寿司店と同じくらい多く見つかります。クチコミで日本人の方が「美味しい」と書いているのも見つけて(スマホで簡単に調べられる時代に感謝!)、行ってみることにしました。

しばらく歩いて到着すると、早い時間帯だったせいか空いていて、すんなり入店。店員さんはアジア人ですが日本人ではなさそうです。一番オーソドックスな醤油ラーメンを注文しました。硬めの平たい麺で、韓国の冷麺を連想させます。具材にはチャーシューと角煮が入っていて、この角煮がとろとろで美味しい。ただ、全体的な味や食感は日本で食べるラーメンとは違っていて、「いま食べたいのはこれじゃなかった」という気分に。カピバラさんは悪くないし、美味しい。でも違うんだな…。この感じ、分かっていただけますか?しかも値段は日本では考えられないほど高く、「ラーメンにしなきゃよかったかな…」と少し後悔しつつ駅へ向かいました。

Strandvägen通りに差し掛かったところで、人だかりと警備員が。何だろう?と一緒に待っていると、「パカパカ」というひづめの音が近づいてきます。

すぐにカメラとスマホを構えると……馬車が!なんとロイヤルファミリーが、王宮からスカンセンでの式典へ向かうパレードに遭遇!例年はオープン型の馬車なのですが、この年は天候が不安定で屋根付き。少し残念でしたが、それでも手を振るロイヤルファミリーを間近でしっかり見ることができました。

国王陛下
オスカル王子

色々と落胆したナショナルデー後半でしたが、このパレードのおかげで気分はすっかり回復!

この日1日の出来事――衛兵交代式のABBAメドレー演奏から、ハーガ公園でのバレエ&オペラ、そしてロイヤルファミリーのパレードまでをまとめた動画を作りました。ぜひご覧ください。

ちなみに、この後のスカンセンでの行事は、なんと土砂降りの中で行われたそう。ご高齢の国王陛下はじめ、皆さんがレインコートをお召しになって立っている写真が公式SNSにアップされていました。お立場上雨だからキャンセルと言う訳にいかないので大変です。

さて、この日はスウェーデン最終日。いよいよ翌日からフィンランドへと飛びます。

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