
さて、いよいよフィンランドへと移動する朝です。AirBnBのおばあさんに「明日何時に出るの?あんたたち若いものは知らないけれど(注:若くない)私ならもっと早めに出るね」と言われ、そうかと予定より早く出ることに。「明日の朝は起きて見送るからね」と言っていたのに起きる気配がなかったので、お手紙を置いて鍵をポストに戻し起こさないように静かに宿を出ました。
アーランダ空港へはバスで向かうため、まずは地下鉄で中央駅へ。ところが中央駅ではエスカレーターが壊れていて、一瞬エレベーターのある場所に行こうかと思うものの、ホームに戻るのが面倒。仕方なく長い長い、本当に長いエスカレーターを重いスーツケースを持ってひいひい言いながら上がる羽目に。この想定外の出来事に出発前から体力消耗……。

中央駅では「Vete-Katten」の売店でハムとチーズのサンドイッチを購入。この旅の“最後のスウェーデンのごはん”は、お気に入りのカフェの味で締めくくり…と言えば素敵なのですが、まあ正直言うと色々考えるのが面倒だったのが本音です。ここで本音言っちゃうから“素敵ブログ”にならないんだな、という自覚はある。

コンビニで見かけた「トナカイ肉(Renkött)ラップ」も気になったのですが、「もし口に合わなかったら…」と思うと、ちょっと勇気が出ず。次回は挑戦してみようかな、どうしようかな……。

中央駅から予約していた空港バスでアーランダへ向かいます。ところが、ターミナルのアナウンスが分かりづらく行き過ぎてしまい、またしても重いスーツケースを引きずって、正しいターミナルまで逆戻り。「早めに出た方がいい」いう言葉、本当にその通りでした。年長者の言う事は聞くものですね(まあ、こんなケースは想像もしていなかったかもだけど)。
そんなこんなでスムーズではなかったのですが、時間に余裕を持っていたおかげで、搭乗前にヴェーテカッテンのサンドイッチを食べる時間は確保できました。そして無事予定の飛行機に搭乗し、お昼くらいのフライトでヘルシンキ・バンター空港へ向かう空の旅へ。

午後4時過ぎに無事到着!ヘルシンキの公共交通(HSL)のアプリと、今回長距離移動も予定しているのでフィンランド鉄道(VR)のアプリをスマホにダウンロード。電車でヘルシンキ中央駅へ向かいます。
中央駅前では、あの有名な巨人像が青いユニフォーム姿。イベントに合わせて衣装を着ることがあるのですが、このときの理由はすっかり忘れてしまいました。聞いたときは「へー」と思ったのですが、全く思い出せない…メモしておけばよかったですね。

ホテルにチェックイン。部屋はカードキーではなくスマホで開錠(またアプリが増えた)。一息ついた後、トラムに乗って「カフェ・レガッタ(Café Regatta)」へ向かいました。

トラムの駅からは少し歩きます。

有名なカフェですが、実はこれまで行ったことがなく、今回が初訪問。仕事で訪れると、観光名所に立ち寄る時間って意外とないものなのです。一度だけ前を通りかかって「ついでに行っちゃおうかな?」と思った日もあったのですが、長蛇の列だったので諦めていました。

今回は夕方の5時半という、ランチの時間は終わり、おやつの時間には遅く、夕食には早いと中途半端な時間だったおかげで数人が並んでいる程度。ラッキー!

ここではシナモンロールが有名ですが、気になったのはヘルシンキのカフェ「エロマンガ」のリハピーラッカが食べられるという噂。エロマンガも日本人にはある意味有名なカフェですが、一度も行ったことはありません。時々、北欧で観光のお勧めスポットをお客様に尋ねられることがあるのですが、こんな調子なのでいつも答えに窮してしまいます。

というわけで、同じくエロマンガのサーモンパイ(ロヒピーラッカ)にも惹かれつつ、今回はエロマンガ版のリハピーラッカに決定。揚げパンの中に挽き肉が挟まれ、さらにソーセージが2本入ったボリューム満点の一品でした。

この日は特に風が強く、フィンランドの国旗がはためき、カモメがホバリングしながらふわりと浮かんでいます。


なんだか落ち着くなあとカモメの行方をカメラで追いながら撮っていると、そのカモメがふわーと音もなく降りてきて、私のリハピーラッカのソーセージを2本とも咥えて飛び去った!

横を見ると「鳥に注意」の看板。「かもめ食堂」ならぬ「かもめの食堂」!これだけ食べたらかもめも腹パンだろう。あとでフィンランドに人に話すと「あるある」だって。

ほとんどカモメあげたようなものだけれど、食べ終わってから、湖畔を歩いてすぐ近くのシベリウス公園へ。


公園の前でアイスクリームの屋台を発見。フィンランド人のアイス好きは有名で、イチャイチャしているカップルや家族連れ、犬の散歩やサイクリング途中の人たちが次々と列に並んでいます。

看板にはファッツェルとのコラボアイスがずらり。コラボのゲイシャチョコやドミノ味にも惹かれたけれど、ここはやっぱり“シナモンロール味(コルヴァプースティ)”をチョイス!

シナモンのスパイスがほんのり香り、とっても美味しいです。

お腹も満たされ、デザートも食べて、夕方6時過ぎているけれど、まだまだ明るいフィンランドの街を散歩をしながらホテルへ戻りました。
ホテルに戻ったら、たまった洗濯をするためランドリールームへ。ところが、お金を入れる場所が見当たりません。よく説明を読むと「Mieleのアプリを入れてデポジットをカードで支払う」とのこと。残った金額は返金されるとあります。「やれやれ、この旅で何個目のアプリかな……」とため息。1週間にも満たない日数でいったいいくつ増えたのか。便利な世の中だけど、世界中に個人情報をばらまいてる気がしてちょっと疲れます。

とはいえ、洗濯が終わるとアプリが通知で教えてくれるのは便利でした。文句を言いつつ、やっぱり最新式っていいねーと思いながらフィンランドの初日が終わりました。
続く。