北欧ひとり旅(4)2日目の後半はグスタフスベリ経由ペリカンで夕食

前回から少し間が空いてしまいましたが、6月の北欧ひとり旅の続きです。前回は現代美術館「アーティペラーグ」からグスタフスベリ行きのバスに乗ったところまででした。

森を抜け、街を走るバスに揺られること30分ほど。バスはお馴染みのグスタフスベリに到着しました。訪れるのは2年ぶりです。今回の目的は、グスタフスベリの作品を収蔵するグスタフスベリ美術館。ちょうど200周年の記念で入場料は半額の50SEK。6月7日から特別展示が始まる予定でしたが、残念ながら私の訪問時にはまだ開催前。ということで展示内容は一昨年と変わらなかったものの、改めて別の気持ちで見て回ることができました。

一通り周って受付に戻ると、なんとアーティペラーグで見かけた日本人の出張団体と再会。どうやら美術館の工房で彼女らのために開催されたワークショップに参加している様子です。あまりに羨ましくて「同じ日本人だし、こっそり混じってもバレないのでは…?」と一瞬頭をよぎりましたが、もちろんそんなのバレるに決まっています。仕方なく横目で指をくわえて見ていました。

グスタフスベリといえば、私がビンテージ輸入販売を始めた20年ほど前は、小さな工房が集まる“作家村”のような雰囲気がありました。しかし今ではそれらがヨガスタジオやピザレストランなど、アートとは関係のない施設に変わってしまっています。

アラビアやロールストランドなどのアウトレットは健在ですが、工場が海外移転してしまったことで魅力も薄れ、以前は豊富にあったビンテージショップも品薄状態。せめて行きたいと思っていたカフェも休み…。

すっかり様子が変わったグスタフスベリでしたが、リンドベリのスタジオがあった建物のレリーフには当時の面影が残っていました。

やることがなくなってしまったので急遽スマホで老舗レストラン「ペリカン/Pelikan」を予約。17時半に入れることになり、「ああ、便利な時代になったなあ」としみじみ。そして再びバスに乗ってスルッセンへ戻りました。

まだ予約まで時間があったので寄り道して観光のメッカ、ガムラスタンへ。

これまでガムラスタンは人混みを避けて知り合いのお店に直行していましたが、その彼女は数年前に店を閉じ、その後急逝…。行く当てもないので、観光客でごった返すメインストリートを歩いてみることにしました。以前は典型的なお土産屋さんばかりでしたが、最近はちょっと現代的でおしゃれなお土産屋さんが増えていて、思いのほか楽しい。

ゆっくり見たかったのですが時間切れで、後ろ髪を引かれながら「ペリカン」へ向かいました。次回は絶対にゆっくり見ようと思います。

予約時間に合わせて老舗レストラン「ペリカン」へ。ガムラスタンから地下鉄でSkanstull駅へ。さらに徒歩数分で到着しました。

17時半という少し早めの時間だったので店内はまだ空いていて、ゆったりとした雰囲気。内装はクラシックで重厚感があり、まるで創業当時の20世紀初めからそのまま時が止まっているかのよう。

大きなアーチ型の窓から差し込む柔らかな光も印象的。

看板メニューのミートボールを注文。お酒が飲めれば良かったのですが下戸なのでレモネードを。なんだかオシャレなレモネードです。

運ばれてきたミートボールは予想以上に大きめサイズで、見た目からしてボリューム満点。

味付けはしつこくなく、酸味の効いたきゅうりの甘酢漬けやリンゴンベリーがグレービーソースの塩気と相性抜群。付け合わせのマッシュポテトもたっぷりで、これだけで十分お腹いっぱいになります(マッシュポテトは別の器で添えられていて、お皿の上にあるのはほんの一部)。

一人旅の悩ましいところは、食後に時間を持て余してしまうこと。この時も30分ほどで完食してしまい、せめて1時間は粘ろうとレモネードをすすりながら頑張りましたが、45分で限界…。ひとり旅は気楽で良いけれど、こんな時はちょっと困ってしまいます。次は誰かと一緒に行って、他の料理も食べながらお喋りしたりして長居したいです。

食事を終えたのはまだ夕方6時台。この日は早朝からいっぱい活動しすぎて、体力も気力もすっかり使い切ってしまっていました。そのまま宿に戻ってベッドへ直行。どれほど疲れていたかというと、その日の旅の日記が途中からミミズのような文字になり、最後まで書き終わらずに力尽きていたほど。こんなノートは学生時代以来と翌朝見て笑いました。ちなみに、最後は何を書いているのか全然読めなかったです。

こうして怒涛の3日目が終了。翌日は、今回の旅の大きな目的のひとつ、待望のルッセカットとセムラ作りを教わる日です。

その時の様子は、実はすでにレシピサイト「北欧のおやつとごはん」に書いています。とにかくラフで、そしてちょっと驚きの作り方だったので、ぜひそちらも読んでみてください。

最後にオマケの写真。これも時が止まったようなHötorgetの駅。

卒業シーズンならではのプリンセストルタとウィンドウディスプレイ。

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