ポットでカーニバル

0322karneval.jpg

今日はポカポカと暖かく、春の予感ですね。
今回訪れた北欧の町々でも、春のお祭り、イースターの卵型チョコレートがあちこちに見られました。
キリストの復活と春の到来を祝う、このイースターは毎年、日にちが違います。
今年(2007年)は4月1日から8日まで。ちなみに2008年は3月16日から23日です。
このイースターの前、46日間は”レント”といいキリストの受難をしのんで、肉や卵といった贅沢品を断つ祈りの期間。
そして、そのレントの前の一週間が「来週から肉が食えないんだ。こうなったら、その前に肉食って、飲んで歌って大騒ぎしちゃおうぜ!」というカーニバルの期間になります。
カーニバルを”謝肉祭(肉に感謝する)”と日本語で言うのはそのためです。
まったく、人間ってやつは・・・。
さて、今はキリスト教の世界ではイースターを目前に控え、レントの期間真っ最中です。
レントといえば、とある2月のこと。私は国民の95%がカトリックの国、アイルランドにいました。
アイルランドは未だ中絶禁止、離婚ですら1995年に初めて認められたというカトリックの教えが国民の生活に深く関わっている国です。
お茶を飲んでいたら、目の前の奥様たちの会話が耳に飛び込んできました。
「ねえ、レント、どうするの?」
「私はね、ラッシャー(ベーコンの分厚いの)を断とうと思っているのよ。最近太っちゃったから。」
え!奥さん、それは断食ではなくダイエットと言うんじゃ・・・?
「あら、いい考えね!」
いい考えなんですか・・・。
「私はね、タバコを断とうと思って。これを機会に悪しき習慣から足を洗えたらなって。」
ちょっと、そっちの奥さん。それじゃ、コンセプトが違う・・・。
「そうよねー。」
「そうでしょー。」
と、私の心の突っ込みなど知らずに、話は普通に終了しました。
まったく、人間ってやつは・・・。

で、前置きが長くなりましたが、この写真はその名も”Karneval“スウェーデン語でカーニバルという意味のRorstrand社のティーポットです。
ポットの周りに描かれているのは、正体不明の花や果物たち。そう言えば、リンドベリにも同じく”Karneval”という想像上の生物を描いたシリーズがありますね。
スウェーデン人にとってのカーニバルって、何なのでしょうか?
カーニバルも、今はレントの前の謝肉祭というイメージよりも”お祭り騒ぎ”という印象が強くなっています。
このポットも、なんだかもう楽しいものいっぱい、描いちゃった。という雰囲気にあふれていますね。
印象的なのは、「山吹色」と呼びたい暖かな黄色に対比する、濃い青。この2色の反対色のコントラストが、活動的で若々しく今にも動き出しそうな生き生きとしたイメージを作り出しています。
体が活動を始める春。こんなポットで新生活を迎えてみてはいかがですか?

ミタ

【この記事をシェア】

コメントを残す

関連投稿

検索語を上に入力し、 Enter キーを押して検索します。キャンセルするには ESC を押してください。

トップに戻る